糸島でレストランやウエディングの「食」を提供しているPinox水野健児さんの活動を体験できる場にお呼ばれしてきました。広島でこのイベントをファシリテートしてくださったのは、会場のスタジオモブさん。福岡と広島の複数拠点で活動する建築家チーム。糸島のインスタ映えスポット「ジハングン」やガリバーさんの「ドライブスルー査定」など、建築+何か新しい視点の実装も一緒に実現してくれる匂いのする人々です。今回もなにやら「コロナ禍で苦戦する食産業に新しい選択肢をもたらす、水野さんの活動を紐解くためのイベント」を企画してくださったようで…。
シェフが来てくれる異業種交流会なのかな?スタジオモブさんが企むことなのでなにか面白いことなのかな?とイメージしながら当日会場の広島市中区竹屋町のスタジオモブオフィスへ。普段、設計会社とウェブ制作会社がシェアするこのスペース、がらりと模様替えしてレストランの様。建築家が空間の新しい使い方を考える実験ともみてとれます。そして今回のイベントの説明を受けると、予想のナナメウエの深い要素が…
水野さんが福岡糸島でされている活動の一つに「Pinox system」というものがあり、これは「シェフ不在のレストランを実現する」というもの。冷凍で保管できるようにした調理済みの食材をお湯で温め、添え物をすると、本格レストランの料理完成!うでっききのシェフが店舗に常駐しなくてもお客様に料理が提供できる流れを実現したそうです。メニューも「猪パテ」などひとひねりしたものもたくさん。温めるだけの調理方法+料理のクオリティー両方を兼ね備えた、デザインされた料理システムといえそうです。
会に集まった建築家や建材メーカさん方々もおいしそうに舌鼓。異業種交流の会話も弾みます。
飲食業界でよく見かける店舗オーナーの悩みに「シェフの確保」があるそうです。シェフが退職することになると作り上げてきた店舗のイメージ・クオリティーがガラッと変わり作り直しになってしまう大きな損害になるようで。宿泊施設、温泉、ウエディングなど、食に関わる施設どこでも「シェフの腕」がブランドに大きく影響し、振り回されることもよくあるそうです。デザイン業界でも営業マンの経営者と雇われデザイナーでありそうな話かも。飲食店を立ち上げる時に大きな壁になるのもシェフとの出会い。この問題をガラッと視点を変え、「シェフに振り回されないレストランが作れるシステム」を提供する活動をはじめると、今や問い合わせが殺到しているそうです。
コロナ禍のこの時代でありながら「食」の提供する空間を立ち上げたい方には必見です。空間づくりのプロ「スタジオモブさん」と料理システムを発案した「水野さん」が、このPinox systemをどう社会にインパクト与えていくのかとても楽しみですね。今までの仕組みがうまく機能しなくなる事態の中、新しい試みが生まれ育っていくのをみると、とても刺激になりました。自分も頑張ろう!
今は注文殺到で飲食店優先のサービスとのことですが落ち着いたら、個人的にキャンプにもっていって山の中で食卓をつくってみたいですねー!
店名 | レストラン ピノックス |
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所在地 | 〒819-1561 福岡県糸島市曽根691 |
TEL | 092-332-1006 |
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ACCESS | Google MAPでみる |
WEB | https://pinoxpinox.com/ |
@pinoxitoshima |